Japanese
English
原著
先天性皮膚欠損症の3例
Three Cases of Aplasia Cutis Congenita
沢辺 元和
1
,
辻 卓夫
1
,
寺尾 祐一
1
,
古川 雅祥
1
,
濱田 稔夫
1
Motokazu SAWABE
1
,
Takuo TSUJI
1
,
Yu'ichi TERAO
1
,
Masayoshi FURUKAWA
1
,
Toshio HAMADA
1
1大阪市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
pp.825-829
発行日 1987年9月1日
Published Date 1987/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203756
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症例1:生後3日の男児.生出時より頭頂に15×10mmの皮膚欠損あり.症例2:生後6日の男児.出生時より頭頂部に10×8mmの浅い皮膚欠損あり.一部痂皮形成を見る.症例3:2歳の女児.生後間もなく頭頂部の小指頭大の黒褐色の痂皮に気付くも放置していた.初診時,頭頂部に20×15mmのやや扁平に隆起した瘢痕状局面をみる.いずれも鉗子分娩や分娩時の外傷はなかったという.症例3のみ切除術を施行した.病理組織所見として,表皮の菲薄化と真全層に亘る膠原線維の増加,弾性線維の繊細断裂化および一部の未熟毛包を除く皮膚付属器の欠如を認めた.なお,いずれの例においても両親に血族結婚なく家系内に同症もみられず,他の外表奇形の合併も認めなかった.
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