Japanese
English
論説
回盲部の非特異性潰瘍について
Nonspecific ulcer of the ileocecum
陳 守一
1
,
松林 冨士夫
1
Morikazu CHIN
1
1佼成病院外科
pp.1755-1761
発行日 1972年12月20日
Published Date 1972/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205723
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はじめに
回盲部に腫瘍を形成する良悪性疾患は多い.最近特異性疾患や伝染性疾患によるものはしだいに減少し,それに代り非特異性炎症性肉芽腫,憩室炎,限局性腸炎など良性疾患によるものが多くなつてきた.したがつて,これらと悪性腫瘤との鑑別をせまられる機会が多く,しかも開腹しても悪性との鑑別が困難な場合が多い.非特異性疾患もまれな疾患であるが,これらの中の一つの疾患である.私どもは最近本症の三例を経験したので,この機会に本疾患についての今後の診療の参考の一部にでもなれば幸いと思い,この三症例に文献的資料を加えて,本疾患について述べてみる.
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