Japanese
English
特集 皮膚切開法と到達法・Ⅰ
食道癌の手術
Skin incisions and approaches of the operations for carcinoma of the esophagus
都築 俊治
1
Toshiharu TSUZUKI
1
1慶応義塾大学医学部外科
pp.779-783
発行日 1972年6月20日
Published Date 1972/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205621
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はじめに
大家の手術を見学していていつも感ずることは視野がよいことである.臓器の解剖学的関係がよくわかるような手術野で楽々と,しかも確実に手術操作を行なつていることが大家の手術の共通点である.あれならば誰にでもできるなと思いながら後で自分でやつてみるとうまくゆくこともあるが,うまくゆかないこともある.後者の場合には大家がわれわれの気がつかないような細かい点にも工夫をしているためである.
筆者は食道癌の手術についてまだこの方法がよいと断言できる程多数の手術経験を持つていないが,恩師,先輩,同僚の手術経験をも加えて,食道癌の手術にはこういうアプローチの仕方が一番良いのではないかと現在考えている方法について述べてみたい.
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