Japanese
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特集 胃癌根治手術の問題点
Ⅱ.胃癌拡大根治手術の限界について
全身状態からみた手術禁忌を中心に
Contraindication of radical gastrectomy in the poor risk patients with gastric cancer
石川 浩一
1
,
草間 悟
1
,
玉熊 正悦
1
,
古山 米一
1
,
野村 和成
1
Koichi ISHIKAWA
1
1東京大学医学部第1外科
pp.1869-1873
発行日 1971年12月20日
Published Date 1971/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205496
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はじめに
外科的疾患の治療において手術を行なうべきか否か,また手術を行なうときにはどの程度の手術を行なうべきかは,治療の対象となる疾患に対する手術の適応と,その疾患をもつている患者における手術の禁忘という,2つの相反する立場のバランスの上にたつているということができる.胃癌の根治をめざして手術範囲が拡大されつつあるにもかかわらず,胃癌の手術によつて直接死亡する症例がきわめて少なくなつていることはよろこびにたえないが,今日でもなお胃切除術後の合併症によつて死亡するものが絶無でないことは事実である.
わたくしたちは東京大学第1外科において手術された胃癌患者における重篤な術後合併症および術後死亡に検討を加え,われわれの方針を反省し,胃癌根治の禁忌について論じたい.
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