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特集 手術とその根拠・Ⅰ
食道癌に対する胸部食道全剔・胸壁前食道胃吻合術—吻合部縫合不全を防止する新しい術式
Radical operation for the carcinoma of midthoracic esophagus:ante thoracic esophagogastrostomy by newly modified anastomosing technique
羽生 富士夫
1
,
榊原 宣
1
,
小林 誠一郎
1
,
御子柴 幸男
1
,
浜野 恭一
1
Fujio HANYU
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.731-735
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205356
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はじめに
胸部食道癌に対する手術療法は1913年Torek1)がはじめて成功し,以来数多くの先人のたゆまざる研究と努力とが重ねられてきた.胸部食道癌の根治手術は癌腫のある食道の切除術と,切除後の食道再建術との組合せによつてはじめて完成したものとなることはいうまでもない.
胸部食道癌根治手術にさいして,食道切除術が行なわれた後,その食道欠損部補填のため,他の適当な消化管によつて再建が行なわれなければならない.手術術式が簡単であること,手術侵襲が少ないこと,食餌の通過順序が生理的であることなどから胃が広く用いられている.
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