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特集 食道癌の手術
胸部下部食道癌における胸部食道亜全摘右胸腔内高位食道胃吻合術
High intrathoracic anastomosis after subtotal esophagectomy for carcinoma of the lower third of the intrathoracic esophagus
高木 巌
1
,
篠田 雅幸
1
Iwao TAKAGI
1
,
Masayuki SHINODA
1
1愛知県がんセンター病院胸部外科
pp.933-939
発行日 1989年7月20日
Published Date 1989/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210402
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胸部下部食道癌に対するわれわれの標準術式はNo105-112の広汎なリンパ節郭清を伴う胸部食道亜全摘右胸腔内高位食道胃吻合術である.頸部リンパ節郭清は主病巣切除時には行わず,術後のfollow—upを厳重にして,後発する頸部転移の早期発見,早期郭清を心掛けた.本術式の採用頻度は全Ei食道癌切除例54例中44例(81.5%)であった.結果は全Ei食道癌切除例に直死例はなく,5年生存率は32.8%であった.うち胸腔内高位吻合例では,全症例の5生率は32.4%,COを除けば37.9%であり,術後のquality of lifeは良好であった.
以上の成績は著者らの主張する術式が胸部下部食道癌根治術式として,一般に採用可能な術式であることを示したものと言えよう.
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