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特集 胸部疾患縫合不全
食道癌手術の縫合不全について—胸腔内食道胃吻合術を中心に
On suture leakage following surgery of the esophageal cancer
中村 嘉三
1
,
森末 久雄
1
Yoshizo NAKAMURA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.601-605
発行日 1965年5月20日
Published Date 1965/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203600
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食道癌手術にともなう合併症として,肺合併症とともに吻合部の縫合不全が多く認められることは諸家の報告でも同様である.縫合不全は術者の技術的問題に左右されることが多く,細心の注意をはらつて,その発生防止に努めなければならない.
食道癌手術の食道再建術式は,腫瘍の発生部位によつても相違があるが,いろいろ考按されている.空腸または結腸(結腸左半,横行結腸,結腸右半)を利用して行なわれる場合もあるが,もつとも普遍的に行なわれている術式は胃を利用して行なう術式である.逆行性に胃の大彎側を利用する逆行性胃管食道吻合術式を好んで行なう少数の人達を除けば,順行性に食道胃吻合術が行なわれる.すなわちもつとも一般的に行なわれている術式は
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