外国文献
熱傷,他
pp.295
発行日 1971年2月20日
Published Date 1971/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205308
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皮膚を広く損傷したら健康皮膚で蔽つてやらないと感染体液喪失など不利がつづくが,十分なautograftが間に合えばよい.しかし20-25%以上の熱傷面積になるとautoでは足りないからhomoを使わなくてはならなくなる.allograftが棄却で,一過性にすぎないのは当然だが,10-14日生きていてくれればautoが十分ひろがるから,alloを10-14日もたせたいものである.さてBatchelor(Lancet 1:16,1969)はその方法を考案してきたが,今回(Lancet 2:581,1970)はalloが長くもつにはHL-A抗原が影響大であるという考え方で,25%以上熱傷16例に,ABOとHL-Aとの抗原をしらべ,ABOは全く型が適合,HL-Aはその1つだけ多少適合しないという厳重なtissue typingを行なつて,その上でallograftingを行なつた.技術失敗を除けばclose matchでは最低24日,最高93日もつた.close matchはpoor matchに比しχ2=4.3,P<0.05で有意に永く保たれた.45%以上熱傷でfull thicknessなどというのにはこうしたHL-A適合alloが必要であろう.
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