Medical Topics
日常よくみる熱傷の処置,他
K.T.
pp.82-83
発行日 1972年1月1日
Published Date 1972/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917564
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近年,産業・工業の発達と日常生活水準の向上はめざましい.反面,これらが直接・間接の原因となって,熱傷の発生頻度は増し,社会的災害としてきわめて重要な位置を占め,国際的な研究会議も盛んとなった.本邦の熱傷患者は年間約150,000人,死亡者約3,000人に達すると推定され,年々増加の傾向にある.
熱傷の恐ろしさは,生命の危険のほかに,後遺症として瘢痕による機能障害あるいは外観の醜形など悲惨な問題を残す.したがって欧米では,熱傷患者の予後は最初に治療する医師の知識に左右されると強調している.最初に熱傷患者に接する機会の多い皮膚科医師と看護者の責任は大きい.しかし,常識を欠いた処置に失望して転医してくる患者の数は少なくない.
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