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特集 術後早期の再手術
ヘルニアの術後早期合併症と対策
Early ctmnplications of the herniorrhaphy
志村 秀彦
1
Hidehiko SHIMURA
1
1九州大学医学部第一外科
pp.1385-1389
発行日 1970年9月20日
Published Date 1970/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205206
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はじめに
ヘルニアの手術は,形成外科の部類に入るのであるから,出血や感染等の術後合併症を起こすと,しばしば手術の効果が全く失われるばかりでなく,時にはかえつて増悪する結果にもなりかねない.従つてヘルニア手術に当つては,術後のいかなる合併症も起こさないように細心の注意を払い,一期的な治癒を期待すべきである.しかし,もし不幸にして手術効果を失せるような,または手術に付随した他の不測の合併症が起こつた場合には,その被害を最小限度に止めるよう,常にその対策を念頭におく必要がある.特に問題となる手術後に起こる外科的な合併症としては,感染,出血,創哆開,壊死,腸閉塞,腹膜炎,ヘルニア早期再発等の早期合併症と癒着障害や,ヘルニア晩期再発等である.本稿ではヘルニア術後の早期合併症と対策を中心として概説したい.
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