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特集 イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術
術前・術中・術後の管理とその対策
(3)術後早期合併症とその対策
28.術後早期合併症とその対策
Early postoperative complications and their managements
塚本 泰司
1
,
廣部 恵美
1
,
武藤 雅俊
1
1札幌医科大学医学部泌尿器科
キーワード:
膀胱全摘
,
合併症
,
周術期
Keyword:
膀胱全摘
,
合併症
,
周術期
pp.225-230
発行日 2009年4月5日
Published Date 2009/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101723
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要旨:膀胱全摘は筋層浸潤性膀胱癌に対する標準治療であるが,軽度なものも含めるとその合併症の頻度は22~57%と報告されており,泌尿器科領域の手術の中で術後合併症の頻度が高い手術の1つである。本稿では,膀胱全摘の術後早期に出現しやすい麻痺性イレウス,手術部位感染(SSI),深部静脈血栓塞栓症などの代表的な合併症を取り上げ,その予防に重点を置き解説した。麻痺性イレウスの予防では,術後の疼痛管理,経鼻胃管非留置などが重要であることを指摘した。SSIの予防には抗菌薬の適切な投与が不可欠であり,術前からガイドラインに沿った対処が必要であろう。深部静脈血栓塞栓症も増加傾向にあるので,この予防を熟知することが大切である。
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