Japanese
English
特集 腫瘍の病理と臨床
論説と症例
腸間膜血管腫の1例
A case of mesenteric hemangioma
千葉 庸夫
1
,
大沢 一郎
1
,
小田嶋 栄作
1
,
大橋 映介
1
,
青柳 春樹
1
,
石川 健
2
Tsuneo CHIBA
1
,
Ken ISHIKAWA
2
1八戸市立市民病院外科
2公立黒川病院外科
pp.1059-1061
発行日 1970年7月20日
Published Date 1970/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205161
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はじめに
腸間膜腫瘍は,後腹膜腫瘍とその起源を一にするといわれ,その構成する種々の組織により,種々の腫瘍の発生がみられる.しかし腸間膜に発生する腫瘍は比較的少なく,わが国においても散見する程度の報告にすぎない.発生する基盤としては,内被細胞,結合組織,脂肪組織,神経組織,血管系,リンパ系などがあげられ,またこれらの混合したものや,奇形腫もみられる.
一方,開腹術後にみられることのある腫瘍として,瘢痕付近に発生する慢性炎症性腫瘤であるSchloffer氏腫瘤や,大網にみられるBraun氏腫瘤などの報告もしばしば見うけられる.
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