Japanese
English
臨床報告
術前に卵巣腫瘍と診断した腸間膜リンパ管腫の1例
A case of mesenteric lymphangioma preoperatively diagnosed as ovarian tumor
田中 優作
1
,
長嶺 弘太郎
1
,
門倉 俊明
1
,
亀田 久仁郎
1
,
久保 章
1
,
竹川 義則
2
Yusaku TANAKA
1
1横須賀市立市民病院外科
2横須賀市立市民病院病理診断科
キーワード:
リンパ管腫
,
腸間膜腫瘍
,
卵巣腫瘍
,
画像診断
,
成人
Keyword:
リンパ管腫
,
腸間膜腫瘍
,
卵巣腫瘍
,
画像診断
,
成人
pp.247-250
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103439
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要旨
症例は49歳,女性.左下腹部に手拳大の可動性腫瘤を自覚し,当院婦人科を受診した.経腟超音波検査・腹部骨盤MRI検査で骨盤底に約13cm大の囊胞性腫瘤を認め,卵巣腫瘍の診断で手術を施行した.開腹すると卵巣に異常はなく,空腸間膜に15×10cm大の軟らかい多房性囊胞状腫瘍を認めた.腫瘍とともに約20cmの空腸を合併切除した.病理組織学検査では,囊胞内腔の被覆細胞はリンパ管内皮細胞に特異的な免疫染色D2-40陽性であり,腸間膜リンパ管腫と診断した.術後経過は良好で,第12病日に軽快退院した.本疾患は比較的稀で,自験例のように術前に卵巣腫瘍などと診断される例もある.本邦報告例を含めた文献的考察を加え報告する.
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