Japanese
English
特集 手術と出血対策Ⅱ
膵手術における出血対策
Control of bleeding in operation of the pancreas
葛西 洋一
1
,
佐々木 英制
1
Yôichi KASAI
1
1北海道大学医学部第一外科教室
pp.319-323
発行日 1970年3月20日
Published Date 1970/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205051
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
膵手術の対象となる膵疾患は膵石症,膵良性腫瘍,Insuloma, Ulcerogenic tumorおよび膵癌などであるが,これらのうち,手術時における出血対策をもつとも必要とするのは膵癌,とくに黄疸を伴う膵頭部領域癌である.
近年,Pancreozymin-Secretinによる膵外泌機能検査,低圧十二指腸造影,経皮経肝胆道造影,膵シンチグラムおよび経乳頭的膵管造影法などの研究開発によつて,膵癌の早期診断および確定診断に若干の進歩はみられるが,いまなお黄疸の出現,頑固な上腹部疼痛,腫瘤触知などの症状発現後に手術的治療が行なわれているのが,現状であろう.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.