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特集 手術と出血対策Ⅰ
心臓手術の出血対策
Bleeding in case of cardiovascular surgery
榊原 仟
1
Shigeru SAKAKIBARA
1
1東京女子医科大学心臓血圧研究所
pp.221-223
発行日 1970年2月20日
Published Date 1970/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205037
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Ⅰ.心臓手術の出血の特異性
心臓からの出血は,ほかの外科手術の時にみられるような末梢動脈からの出血に較べて影響が強く,速やかに現われるので生命の危険が大きい.だからこの処置は急を要する.
また心臓外科では人工心肺を用いるので血液凝固阻止剤を使用する.したがつて術後の出血傾向を招きやすい.術後の胸腔内出血は,呼吸を抑制し,心機能を低下させるので,病的心臓への影響は極めて大きく,術後死亡の重要な原因となつている.このような点からほかの手術に較べて心臓外科での出血対策が特に重要なのである.少しく詳しく記してみよう.
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