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特集 手術と出血対策Ⅱ
肝手術時の出血対策
Control of hemorrhage in hepatic surgery
菅原 克彦
1
,
大野 博通
1
,
白倉 徹哉
1
Katsuhiko SUGAHARA
1
1東京大学医学部第一外科教室
pp.331-336
発行日 1970年3月20日
Published Date 1970/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205053
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はじめに
肝腫瘍,肝外傷は外科臨床上経験されることが多いが,いろいろの障害があるために他の消化器疾患に較べると成績がよくないことは事実である.多くの理由の一つに出血制禦の困難があり肝は血液の貯蔵所,スポンジなどの表現が用いられる程,肝の外科と出血は不離の関係にあつた.実験動物での分葉肝の切除は肝の病態,再生肥大,機能保持などに多くの知見をもたらした.肝区域の概念に基づく出血制禦の工夫や患者管理の進歩に支えられ,肝の外科はさらに研究されている.本稿では出血対策に焦点をおいてのべる.
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