Japanese
English
消化器外科症例集 症例
十二指腸周辺の挫傷後瘢痕による閉塞性黄疸の1例
A case report of cicatric obstructive jaundice, caused by bruise of the duodenum and its surrounding soft tissues
丹野 俊男
1
,
恒川 晋
1
,
森 光平
1
Toshio TANNO
1
1大同病院外科
pp.974-976
発行日 1969年7月20日
Published Date 1969/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204899
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十二指腸周辺の挫傷後瘢痕形成による閉塞性黄疸の報告例は私共の探索した範囲では見当らない.然し十二指腸周辺の挫傷,挫滅,断裂などの症例は決して稀ではないと思う.事実私共の病院でも本例を含めて20年間に4例を経験している.しかもこの部の損傷の予後は良くないことが多いようである.本例のような症例も経過監視不充分その他の理由から適当なときに適切な処置を構じなかったための過誤例として,あるいは成功例でなかったためにそのまま葬り去られているのではなかろうか.前車の轍を踏まないためにもかかる症例のあることを報告するのも無意味ではなかろう.
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