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消化器外科症例集 症例
Insulinomaの2治験例—膵動脈造影と免疫インスリン動態
Insulinoma: Report of two cases. Findings of the selective angiography and changes of immunoreactive insulin
富田 濤児
1
,
遠藤 巌
1
,
楢原 徳之
1
,
小平 進
1
Tohji TOMITA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.977-982
発行日 1969年7月20日
Published Date 1969/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204900
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膵島腫瘍のうち,インスリンの過剰分泌により低血糖をきたし,特異な症状を示すinsulinomaについてはNicholls(1902)1)の剖検例,Howlandら(1929)2)の治験例の報告以来,多数の報告があり,最近では決して珍しい疾患とはいえないが,近年血漿インスリン定量法の開発,選択的腹部動脈造影法の発展などにより,診断の確立に止まらず,術前に腫瘍の発生部位,大きさ,数などをも確定しえた報告がみられるようになつた.ここにはわれわれが最近経験した本症の2例を報告するとともに,術前の選択的動脈造影所見,術前術後の血漿免疫インスリン動態について検討を加えた.
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