Japanese
English
特集 癌外科の進歩—現状と将来
乳癌—診断に関する最近の知見
Current diagnostic methods of breast cancer
坂内 五郎
1
Gorō SAKAUCHI
1
1群馬大学医学部藤森外科
pp.1893-1895
発行日 1968年12月20日
Published Date 1968/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204751
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はじめに
乳癌のごとく,体表近くに存在して診断も治療も比較的容易な癌については,他臓器の癌に比してはるかに治療成績が良さそうに思われるが,今日乳癌の根治手術後5年生存率は大体約60%といわれ,決して満足すべき成績が得られていない現状である.従来日本では乳癌は胃癌や肺癌等に比して診断も容易でしかも手術手技も容易であつた関係からか外科医の関心が薄いきらいがあつたが,5年前に藤森教授らの御努力で乳癌研究会が発足してから漸くこの方面にも関心が持たれるようになつた.乳癌治療成績を向上させるには早期診断,早期治療を行なえばよいことは論を俟たない,そこで本稿では乳癌の診断法に関する最近の趨勢を述べ,特に早期診断に関していくつかの問題点をとりあげてみたいと思う.
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