特集 初期発生学の進歩と臨床
卵管生理に関する最近の知見
鈴木 秋悦
1
,
大柴 葉子
1
,
大村 伸一郎
1
,
古屋 悟
1
,
小松 節子
1
Shuetsu Suzuki
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.627-632
発行日 1990年8月10日
Published Date 1990/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904860
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最近卵管の生殖生物学上における意義が再認識されてきている。その理由の一つとして,卵管性不妊への対応として画期的な成果が報告されている体外受精—胚移植法の臨床成績が国際的なサーベイランスにおいても成功率が10〜15%と低く,in vitroにおける条件設定の再評価の必要性が指摘されてきたことがあげられる。
卵管はいうまでもなく精子と卵子を包括し,受精から着床までを円滑に行わせる環境を提供する重要な役目を負っている(図1)。
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