外国文献
Carbenicillin,他
pp.1742-1745
発行日 1967年12月20日
Published Date 1967/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204481
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Disoidiumα-carboxybenzylpenicillinで半合成の新ペニシリン.Gram陽陰の細菌に広域の作用をもつが,とくにPseudomonas aeruginosa (pyocyanea)に奏効する.Knudsen(Brit.M.J.3:75,1967)は本剤が各種の菌にきわめて広域に有効なこと,ampicillin抵抗のproteus簇にも奏効すること,毒性のきわめて乏しいこと,Ps.pyocyaneaにbactericidalで50μg/mlの濃度で1時間後に全くこれを殺滅すること等をたしかめている.本剤は血清蛋白には結合しない.経口投与では吸収されないから,筋注,静注で血清濃度を高くするのがよい.排泄は尿から.Jones(Bait.M.J.3:79,1967)はPs.pyoc,に対する本剤とgentamycinとを比較し,ともに熱傷マウスPsの感染を防ぎうるとしている.9例の熱傷患者の23熱傷のうち10個は本剤でPsを証明しえなくなつたが,他剤ではPs消滅が有意に低い.その患者の血清最高濃度は48〜64μg/mlで,これはinvitroの最低抑制濃度に等しい.in vitroで本剤に抵抗性のPsはコロニイの形態が変り,マウスに毒性を失つていた.gentamycinにも同様のことがみとめられる.
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