Japanese
English
特集 肝腫瘍外科の課題
肝の良性腫瘍—とくに肝嚢胞を中心として
Benign tumors of the liver with special reference to hepatic cyst
佐藤 寿雄
1
,
斉藤 洋一
1
,
山内 英生
1
,
渡部 健一
1
Toshio SATO
1
1東北大学医学部槇外科教室
pp.1559-1567
発行日 1967年11月20日
Published Date 1967/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204455
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はじめに
最近,外科的肝疾患の診断法として腹腔鏡検査,肝スキヤンニングあるいは諸種の血管撮影法などが取り上げられ,また治療の面でも肝広汎切除術が比較的安全に行なわれるようになつた.そのようなことから,肝腫瘍,とくに肝癌の外科は一段と脚光をあびるにいたつたが,肝の良性腫瘍に関してはまれな疾患に属するためか一般の関心を得るにいたつていない.教室ではさきに槇ら1)が肝嚢胞の臨床について報告したが,その後選択的腹腔動脈撮影法の併用など,診断法の進歩もみられ,また症例も数例加えることができたので,それらを一括して肝の良性腫瘍,とくに肝嚢胞を中心にして概説してみたいと思う.
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