今月の主題 消化器疾患の低侵襲治療手技
肝疾患
肝嚢胞
六倉 俊哉
1
1茅ヶ崎徳洲会総合病院消化器科
pp.515-517
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904426
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●先天性肝嚢胞に対する治療適応は,巨大で圧排症状をきたしたものや,感染・出血・破裂例である.
●低侵襲治療手技としては嚢胞内エタノール注入療法があり,単発単房性のものに対しては容易に施行しうる.
●反復して治療が可能なため,巨大なもの,多房性のもの,多発性のものに対しても治療が可能である.
●エタノールの止血作用により嚢胞内出血の症例にも適応となる.
●嚢胞破裂により腹腔内出血を伴ったときには,手術療法を考慮する.
●肝包虫症や腫瘍性病変が疑われるときは手術療法が必要である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.