グラフ
自家遊離腸管による静脈移植
小泉 博義
1
,
松本 昭彦
1
,
和田 達雄
1
1横浜市立大学医学部和田外科
pp.1485-1488
発行日 1966年11月20日
Published Date 1966/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204136
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静脈の移植は,血流域,血圧など血行力学的差異に起因するのか,動脈移植に比し,その成績が著しく劣つている,移植材料も各種合成代用血管,気管,筋膜,心膜などの同種および自家組織の多種類にわたる実験報告がある.また,早期血栓,晩期狭窄に対するヘパリンの使用,吻合部補強,代用血管をまず動脈に移植して,仮性内膜形成後に静脈移植を行なう方法などの努力がされているが,いまだ決め手がない現況である.
昨年の日本外科学会総会における,米軍座間病院の松元輝夫氏の自家遊離腸管を静脈に移植し,これが生着かつ100%の長期開存をみたという実験報告は非常に興味深い.
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