特集 腫瘍の外科
研究と報告
瘻孔癌の2症例
中 隆
1
,
相川 公太郎
1
1金沢聖霊病院外科
pp.1168-1170
発行日 1966年8月20日
Published Date 1966/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204076
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火傷,骨髄炎,粉瘤などの慢性創面からの癌腫発生の傾向は少なくない.1889年Volkmannがこのような症例223例を報告し,その後瘻孔癌に関してはZesás(1904),Hübler (1924)の系統的報告があり,最近はCocil (1953),Costelloa,Saxton,わが国では串崎,大野らの報告がある.著者は2例の瘻孔癌を経験したのでこれらと慢性炎症との関係について文献的考察とともに私見を述べたい.1例は痔瘻手術後の肛門癌,他は虫垂切除後に発生した腹壁の瘻孔癌である.
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