特集 腫瘍の外科
研究と報告
軟部組織好酸球肉芽腫について—自験5例と文献的考察
伊藤 善一
1
,
鈴木 正弥
1
,
篠沢 貞夫
1
,
深田 弘治
1
,
石川 正昭
1
,
斉藤 一夫
1
,
吉沢 良平
1
1東京慈恵会医科大学綿貫外科教室
pp.1135-1141
発行日 1966年8月20日
Published Date 1966/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204068
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好酸球浸潤を伴なつた肉芽腫は骨,皮膚,胃・腸の粘膜および皮下軟部組織などに出現し,すべてこれらは一般に好酸球肉芽腫Eosinophilic granuloma (以下E. G.と略称する)と総称されている.現在この名称には多少の混乱がみられており,また発生部位による病因・本態の相違が論議されているが,皮下軟部組織から発生する腫瘤は,骨,皮膚,胃・腸の粘膜および肺,尿路などのものとは一応別個の疾患と考えられ,その共通点は好酸球浸潤を伴なう炎症性肉芽であるといわれている22).われわれは最近12年間に当教室において本症の5例を経験したのでここに報告し,あわせて2,3の文献的考察を加える.
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