Japanese
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特集 癌の補助療法・2
肺癌の外科的療法と放射線,化学療法の併用
Surgical treatment of Primary lung Cancer Combinated with radio therapy and Anti-Cancer Chemotherapy
香月 秀雄
1
,
山口 豊
1
,
河野 宏
1
,
小山 明
1
Hideo KATSUKI
1
1千葉大学医学部肺癌研究所
pp.191-199
発行日 1966年2月20日
Published Date 1966/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203888
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はじめに
40年の秋に学会の報告のためにわれわれの臨床例の手術成績を調査してみたが,これによると515例の肺癌の症例のうち189例に切除が行なわれている.この切除例の術後5年生存率は15%で,このうち根治手術例だけを遠隔成績の対象としてみると,5年生存率が46%という成績が出ている.
この成績からみると,肺癌の手術成績は全体としてはまだはなはだ不満足なものであるということがわかる反面,根治手術(治癒手術という名でも呼ばれるが)の成績は一応癌腫の遠隔成績として当初の目標とされていた5年生存率50%に近づいていて,肺癌の治療というはなはだ困難な課題にもいくらかの希望が持てるように思える.
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