Japanese
English
シンポジウム 骨肉腫の化学療法
放射線療法を併用した骨肉腫化学療法
Systematic Chemotherapy in the Treatment of Osteosarcoma: Especially the Roll of Radiotherapy
高田 典彦
1
Norihiko Takada
1
1千葉県がんセンター整形外科
1Devision of Orthopaedic Surgery Chiba Cancer Center Hospital
キーワード:
osteosarcoma
,
chemotherapy
,
radiotherapy
,
fast neutron
,
limb-salvage
Keyword:
osteosarcoma
,
chemotherapy
,
radiotherapy
,
fast neutron
,
limb-salvage
pp.1285-1291
発行日 1985年11月25日
Published Date 1985/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907294
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抄録:骨肉腫治療にあたって集学的治療の必要性とその効果が強調される.この際,生命的予後の改善のみならず,充実した社会復帰も重要な目的である.化学療法と速中性子線などの放射線療法との合併の方法はADR,HD-MTX,CDDPなどの薬剤を初回治療として全身的に投与し,患肢温存の可能性のある症例に限って術前照射の対象としている.術後3〜4週後より全身的化学療法を施行,以降12〜18ヵ月間継続している.肺転移に対しては積極的に開胸術を行っている.昭和50年以降,58例の骨肉腫症例が全身的化学療法のもとで放射線療法を受けており,うち7例はadvanced stageの為,対症的照射例である.腫瘍細胞への放射線効果では速中性子線の骨肉腫細胞への治療効果比は従来の線腫の約5倍相当であった.組織型別では骨形成型が最も感受性が高かった.照射線量については速中性子線の場合,TDF80照射で十分有効であった.四肢骨肉腫患肢温存症例は31例であり,局所再発例はなく,平均48ヵ月の経過で26例(84%)が生存している.51例のall-overの5年生存率は64.8%であった.
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