特集 腹部外科の臨床
研究と報告
強化麻酔による腹部手術後に生じた脱毛症について
中田 嘉則
1
,
伊崎 駿
1
1北九州市立戸畑病院
pp.1202-1203
発行日 1965年9月20日
Published Date 1965/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203736
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クロルプロマジンは,その特異な中枢作用と自律神経遮断作用を有する為,広く臨床各科において使用されているが,一方,それに伴つて,種々な副作用が報告されるようになつた.中でも,川村他,平田他,皆見他等による強化麻酔後の脱毛症についての報告はわれわれの興味をひくものである.
われわれも,腹部手術に対して,腰麻と共にカクテルM1による強化麻酔を行ない,術中,患者の安静,血圧の安定を計り,好結果を得ているが,時として術後において,頭部の脱毛,臀部の褥創等が見られたので,これらの症例をまとめて報告する次第である.
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