Japanese
English
論説 虫垂切除
虫垂切除後障害
Postappendectomy Syndrome
菱山 四郎治
1
,
武田 輝世
2
Shirozi HISHIYAMA
1
,
Teruyo TAKEDA
2
1旭川日赤病院外科
2北大第2外科教室
pp.483-488
発行日 1964年4月20日
Published Date 1964/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203303
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はじめに
虫垂炎の外科療法が普及し,今日のように,右下腹部痛をみとめる場合,患者みずから手術を希望して外科を訪れるようにもなつたことは,虫垂炎治療の歴史的変遷をかえりみて,先輩諸氏の努力に対し深く敬意を表するものである.
しかし,虫垂切除術は,外科医であれば誰でもが行なえ,技術の巧拙を問わず,今日ではどこでも簡単に行ないえる手術となり,これによつて多くの患者が恩恵を受けてきた反面,手術数の増加とともに術後障害を訴えるものが増加していることは確かなようであり,医学的にもまた社会的にも,現今手術の適応その他の諸点について反省あるいは,再検討を要する点もあると思われる.
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