Japanese
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特集 虫垂炎—その困難な問題点
虫垂切除の時期の問題
Adequate stadium for appendectomy
武藤 輝一
1
Terukazu MUTO
1
1新潟大学医学部外科教室第1講座
pp.1680-1682
発行日 1966年12月20日
Published Date 1966/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204173
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はじめに
Creeseの報告によれば1736年Cladius Amyandによりはじめて虫垂切除が行なわれたといわれる.本邦においては近藤が明治32年(1899)間歇期の虫垂切除を行なつたのが第1例である.その後,内外における幾多の論争を経て現在のような早期手術が普及し,さらに抗生物質の出現があつて虫垂炎の治療成績はいちじるしく向上した.今日虫垂炎の治療は早期手術が原則とされているが,抗生物質の進歩の目覚しい今日,積極的に保存的療法を行なうことをすすめるものもある3).一方,虫垂の変化の程度,患者の年齢,合併症の有無などにより今日なお虫垂切除の時期が問題になることがある.本稿においては著者の経験に文献的考察を加え,虫垂切除の適切な時期についてふれてみたいと思う.
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