Japanese
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特集 血管外科
論説
上腕動脈閉塞症—特に職業と関連性を有するものについて
Occlusive Disease of the Brachial Artery with Special Reference to Relationship to Profession
木本 誠二
1
,
和田 達雄
1
,
上野 明
1
,
菱田 泰治
1
,
松本 昭彦
1
,
村上 国男
1
,
粟根 康行
1
,
若林 明夫
1
Seiji KIMOTO
1
,
Tatsuo WADA
1
,
Akira UENO
1
,
Yasuharu Hishida
1
,
Akihiko MATSUMOTO
1
,
Kunio MURAKAMI
1
,
Yasuyuki AWANE
1
,
Akio WAKABAYASHI
1
1東京大学医学部木本外科教室
1Department of Surgery, Tokyo University School of Medicine
pp.1487-1494
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203214
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緒言
四肢末梢の動脈閉塞性疾患はすでに多くの人々によつて究められ,またその一部のものについては治療法が確立せられている1-7).しかし一方において,内腔のある1本の管すなわち動脈という簡単な器官の,結果的には極めて簡単な閉塞という一つの疾患であるにもかかわらず未だにその本態が不明のものが多くあり,治療法に至つては永久的な方法として認められるものの極めて少ないのが現状である.
Raynaud氏病,Acrocyanosisなどに代表される機能的原因による動脈疾患や急性動脈血栓症,塞栓症,動脈硬化性閉塞性疾患などの病因の明らかな器質的な動脈閉塞性疾患はよいとしても,明確にこれらのものと決め難い場合にはその病因を云々することは非常に困難でありある場合にはタブーでさえある.例へば弓部大動脈から起る太い動脈の起始部の侵される大動脈弓症候群についてはその原因はおろか組織学的所見についても確然としたものが得られていない現状であり7-13),治療法も確立されていない.
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