Japanese
English
綜説
慶大外科において経験した胃良性腫瘍
Cases of benign gastric tumor in the surgical department of Keio University
礒 利次
1
,
大槻 道夫
1
,
山田 雅宏
1
,
小沢 博
1
,
三富 利夫
1
,
湯浅 瞭介
1
Toshitugu ISO
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
1Department of surgery, Keio University School of Medicine
pp.1237-1248
発行日 1962年12月20日
Published Date 1962/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203001
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胃良性腫瘍は比較的稀なものとされている.Marshall1)によると手術例の胃腫瘍総数1700例中良性腫瘍は82例で4.8%にあたる.われわれが最近6年間に経験した胃腫瘍は総数585例で,胃癌は554例をしめ94.7%である.癌以外は良悪性腫瘍,炎症性腫瘍を含めて31例で5.3%,肉腫の4例を除外し,良性のものは4.6%となる(第1表).炎症性腫瘍と考えられる腫瘍,すなわちポリープ,胃壁好酸球性肉芽腫を除き,真性の腫瘍中,胃癌に次いで多くみられたのは滑平筋腫(良性5例,悪性4例)であり,脂肪腫,線維腫はそれぞれ1例である.ここに胃良性腫瘍の真性腫瘍,すなわち滑平筋腫5例,脂肪腫1例,線維腫1例(中2例は胃癌と併発)について報告する.
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