Japanese
English
臨床経験
関節破壊の著しい膝関節に対する慶大式人工関節置換術の経験
Replacement of the severely destructed rheumatic knee by the Keio knee prosthesis
斉藤 聖二
1
,
伊勢亀 冨士朗
1
,
冨士川 恭輔
1
,
戸松 泰介
1
,
竹田 毅
1
,
磯田 功司
1
Seiji SAITO
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
1Dept. of orthop. surg., school of medicine, Keio-Gijuku university
キーワード:
慶大式人工膝関節
,
Keio knee prosthesis
,
リュウマチ膝
,
rheumatic knee
,
重度外反膝
,
severe valgus knee
,
適応と手術
,
indication and operation
Keyword:
慶大式人工膝関節
,
Keio knee prosthesis
,
リュウマチ膝
,
rheumatic knee
,
重度外反膝
,
severe valgus knee
,
適応と手術
,
indication and operation
pp.988-992
発行日 1980年10月25日
Published Date 1980/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906222
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はじめに
最近人工膝関節は工学的背景の進歩によつて,多種多様なデザインが開発されているが,それは,hinge typeとhingeless typeに大別される.Hingeless typeは,支持性の面で,hinge typeに劣ることは当然である.一般にhingeless typeのsurface replacement型は,その支持性を軟部組織に依存するために,大腿骨や脛骨関節面に著しい破壊のあるものや,高度の内外反変形または不安定性の著しい関節等に対しては,適応がないとされている.
我々は,従来より進めてきた,biomechanicsの知見を基に,慶大式人工膝関節を開発し,1972年以来臨床に応用してきた.慶大式人工膝関節は,hingelessのsurface replacement型ではあるが,関節自身に,運動の誘導機構と,異常運動に対する制御機構を備えており,一般のsurface型人工膝関節に比べて,その適応範囲は広いものと考える.最近,我々は高度の関節破壊,外反変形および不安定性のために,歩行困難であつたR. A.症例の両膝関節に慶大式人工膝関節置換術を行い,現在までの所,満足すべき結果を得たので報告する.
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