Japanese
English
綜説
本邦における術後急性肺水腫の臨床統計的観察
Statistical observation of the pulmonary edema in Japan
脇坂 順一
1
,
内田 雄幸
1
Junichi WAKISAKA
1
,
Yuko UCHIDA
1
1久留米大学医学部脇坂外科教室
1Department of Surgery, Kurume University School of Medicine
pp.193-207
発行日 1961年3月20日
Published Date 1961/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202723
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Ⅰ.緒言
最近,医学の画期的な発達,進歩に伴い,胸部外科の発展も亦目覚ましいものがあるが,手術症例の増加と共に,その合併症の一つとして,術後急性肺水腫が多数見られるようになつて来た.術後急性肺水腫は,一旦発症すると重篤な症状を呈し,しばしば不幸な転帰をとる合併症である.
肺水腫に関しては1752年,Maloet1)が初めて記載して以来,多くの臨床的・実験的研究が報告されて来たが,術後急性肺水腫の臨床例について,その臨床像の詳細な統計的観察についての報告は意外に少なく,石川2),長石3)等の報告を見るにすぎない.
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