Japanese
English
綜説
剖検記録による肺水腫の統計的観察
Statistic observation of the pulmonary edema by necropsy record
脇坂 順一
1
,
内田 雄幸
1
Junichi WAKISAKA
1
,
Toshiyuki UCHIDA
1
1久留米大学医学部脇坂外科教室
1Department of surgery School of Medicine Kurume Univ.
pp.385-395
発行日 1961年5月20日
Published Date 1961/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202753
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Ⅰ.緒言
急性肺水腫の発生機序は極めて複雑で,種々の因子が組合わされて発生するものであるが,術後の極めて重篤な合併症の一つである術後急性肺水腫の,予防ならびに早期診断の重要性を考える時その発生因子の追求は最も大切なことである.発生因子に関しては,幾多の研究報告があり,私共も本誌前号に報告した"術後急性肺水腫の臨床統計的観察"の中で,推定発生因子についても検討を加えたのであるが,本編においては,剖検記録に基いて,基礎疾患ならびに直接死因と肺水腫との関係を統計的に観察し,疾患別・死因別に,肺水腫・肺鬱血・肺炎の合併率を検討した結果,種種の興味ある知見を得たので茲に報告し,御参考に供したいと思う.
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