Japanese
English
薬剤
創傷面pHの測定およびトリプシンの効果
pH test of scar surface and effect of Tripsin
綿貫 喆
1
,
北川 龍一
1
,
池田 貞雄
1
1東京大学木本外科
pp.689-693
発行日 1960年8月20日
Published Date 1960/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202632
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創傷の治療は外科医にとつて根本的重要な問題であるが,最近の化学療法の発達はめざましく創傷治療において大いに益することがあるのは周知の事実である.しかし創傷のなかには,一斯癒合を営むことが不可能なものもあり,組織の壊死などが創の治癒を妨げる場合も多い.このようなものにたいして近年種々の蛋白質分解酵素の利用がさかんに行われている.
酵素化学の進歩により,種々の蛋白質分解酵素が分離精製され,enzymatic débridementとして臨床的応用が行われるようになり,いずれも創傷治療にいちじるしく良好な成績をあげている.なかでも1931年Northrop等により膵臓より結晶として取り出されたtrypsinおよび1945年Tillet等により溶血性連鎖球菌より分離精製されたstrepto-kinaseとstreptodornaseとからなるvaridaseが,広く利用されている.
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