Japanese
English
症例
脊髄腫瘍症状を呈した胸椎カリエスの1例
A Spinal Caries presented Symptoms of Tumor of the Spinal Cord
山田 浩
1
Hiroshi YAMADA
1
1金沢大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
pp.93-95
発行日 1960年1月20日
Published Date 1960/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202538
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緒言
脊椎カリエスにおける脊髄麻痺症状は,成書によれば一般に緩徐に現われて疲労および脱力感の先行と腱反射の亢進に始まり次いで痙性麻痺に移行し,この時期には知覚障害も軽度に現われる.痙性麻痺は終には弛緩性麻痺に移行するが高度の知覚ならびに直腸膀胱障害は稀であるものとされている.
私は最近1週間の短期間内に下半身の知覚脱失と運動障害を来たし一見脊髄腫瘍を思わせたが,その経過と手術により結核性病変による麻痺であることを証し得た胸椎カリエスの症例を経験した.
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