Japanese
English
特集 吐血と下血
綜説
腸疾患と出血
Darmkrankheiten u. ihre Blutumg
三輪 淸三
1
Seizo MIWA
1
1千葉大学医学部
1Department of Medicine, Chiba University
pp.961-973
発行日 1956年12月25日
Published Date 1956/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201897
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緒言
腸内出血の問題は,吾々臨床にたずさわつている者にとつては,その専門科目が何であつても極めて重要なる問題である.と申すのは,実際的に日常遭遇する機会も頗る多く,従つて,その出血の有無を診断することの必要は申すまでもなく,その出血の因て起るところの原因をつきとめ,機を逸せず適切なる処置をなすことこそ,吾々臨床家のつとめであると思うからである.
特に大量の出血の場合は比較的発見も容易で且つ速やかに処置され易いものであるが,小出血の場合には,うつかりすると気がつかない場合ありこれが長期にわたると重大なる結果を来すこともあるので,特に少量乍ら長期間にわたる腸出血を内科医の立場から強調いたしたい.
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