Japanese
English
綜説
骨関節結核に対するバイオマイシン(VM)の臨床経験
Viomycine for Bone and Toint Tuberculosis
高山 瑩
1
,
大戶 輝也
1
,
三好 邦達
1
,
小泉 格
1
,
井上 仁
1
TAKAYAMA
1
1慈大整形外科
1Dep. of Plastic Surg. Jikeikai medical College
pp.493-498
発行日 1956年7月20日
Published Date 1956/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201830
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
骨関節結核に於ける抗結核化学療法の施行は,数年来片山教授1)が指摘されているように,強力且長期の使用により初めて所期の成功を收めるものである.しかも余等がかつて報告した如く骨関節結核に於ては長期,且強力な化学療法を施行しても耐性菌の発現率は極めて少なく,又抗結核剤の単独投与に於ても略々同様の事が言い得るのである.この理由については,骨関節病巣への化学療法剤の滲透性の問題と,病巣部に於ける酸素供給の問題,病巣内に於ける結核菌の活動性などが論議される理であるが,(詳細は臨床外科11巻3号参照),何れにしても骨関節結核に於いては同一薬剤を相当長期に使用してもその治療目的を達する事を意味するものである.併し,骨関節結核の抗結核剤療法に於いても全く耐性菌の出現がないという訳でなく第1表の如く,極く少数例ではあるが,その出現を証明出来2),また今後,化学療法の歴史が長くなるにつれ骨関節結核患者に於いても耐性菌出現の多くなる可能性が充分に考えられるから,骨関節結核に於いてもこの問題は極めて必要である.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.