Japanese
English
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コルトマイシン軟膏治験
"CORTOMYCIN OINTMENT" IN THE TREATMENT OF SKIN DISEASES
今井 利一
1
,
遠藤 博志
1
Riichi IMAI
1
,
Hiroshi ENDO
1
1千葉大学皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology, School of medicine, Chiba University
pp.1249-1253
発行日 1958年12月1日
Published Date 1958/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202415
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緒言
下垂体一副腎皮質系ホルモンの出現は,一部皮膚疾患の治療に大きな転機を与えたと称しても過言ではない。事実,此の種のホルモンの注射乃至内服は,その適応を誤りさえしなければ或る種の皮膚疾患に全く劇的な効果を示すことが証明されている。更に近年,Thorn,Holl-ander等に依つてその局処的併用が応用され,ハイドロコーチゾン配合軟膏を用いてその卓越せる作用を局処に集中せんとするSulzbergerの報告以来,いずれも従来の軟膏療法の水準を遙かに上まわる成績が内外の文献に紹介されている。局処的応用にコーチゾンよりハイドロコーチゾンがより優秀な効果を挙げることはGoldman,Sulzberger,小堀,野口,山本,安田,和田,中尾等の実験的研究,臨床治験報告があり,局処的応用にハイドロコーチゾンを使用すると言う原則には今更贅言を要する必要はない。
本邦に於いても各種のハイドロコーチゾン軟膏が市販されているが,今回かかるハイドロコーチゾン軟膏にネオマイシンを配合して細菌発育阻止作用をも加味したコルトマイシン軟膏(エーザイ)を使用する機会を得,柳かの成績を得たのでその概要を紹介する。
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