Japanese
English
特集 偶發症との救急處置
肺手術時の偶発症とその対策
The camplication of the lung operations and its treatment
篠井 金吾
1
,
高橋 雅俊
1
,
三宅 有
1
,
陳 崇礼
1
,
鈴木 岩男
1
,
片根 敏郞
1
Kingo SHINOI
1
1東京医科大学篠井外科教室
1Tokyo Medical College
pp.847-856
発行日 1955年11月20日
Published Date 1955/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201712
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いとぐち
肺臓は心肺機能の一翼として生命に直結する重要器官である.呼吸循環機能のみならず酸塩基平衡,体温等に対しても関与しており,機能の停止は許されない.従つて手術時の偶発症も極めて多様な様相を呈し,且つ致命的なことが少くない.手術侵襲の大なること,長時間に亘つて麻酔が行われる点でも偶発症の発生素地は充分考えられ,また良好に手術が行われても術後の管理が不充分なために起ることもある,然し複雑な偶発症でも冷静に考えると何等かの原因が必ず潜んでいるものであるからその対策も自ら生ずるのである.今,その原因を分類すると,1)手術操作自体に求められるもの,2)患者自体の病態によるもの,3)麻酔自体に基くもの,の3つに分類出来るので,その各々に就いて検討し,その対策も併せて検討し御報告する.他山の石となれば幸である.
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