Japanese
English
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本邦膵頭十二指腸切除170症例の集計的観察
Statistic Observation for 170 cases of Ponkrea-ticoduodevectomy in our Coutry
鈴木 礼三郞
1
,
西村 貞一
1
,
和賀井 敬吉
1
,
竹村 進
1
,
島貫 常雄
1
,
中村 好和
1
,
高橋 洋三
1
,
斎藤 雎鳩
1
,
原 和久
1
Keisaburo SUZUKI
1
1東北大学桂外科教室
1Katsura's Surgical Clinic, Faculty of Medicine, Tohoku University
pp.621-628
発行日 1954年9月20日
Published Date 1954/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201502
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さきの第五四回日本外科学会総会に於いて,私達の発表した宿題報告「膵切除」に発言された桂教授は,「本邦に於ける悪性腫瘍に対する膵臓外科の研究はようやくその緒についた所であり,数年後に再び本問題がとりあげられ,残された幾つかの問題に解答を与えるべきであるとし,更に本手術は細心の注意と長時間を要する複雑な手術々式で若い学徒の取り組むに不足のない分野であることを強調された.基礎的研究の発展は勿論であるが,臨床的研究殊に手術成績の向上こそ我々外科医に課された問題である.この問題に関し,吉岡本庄,大野,鈴木二の輝かしい発表があり,我々も膵頭十二指腸切除に関する教室の業績をのべたが,更に本邦の膵臓外科,殊に最も重要な膵頭十二指腸切除の現況がどうであるかを知ることは興味がある.幸に本年二月末現在,全国約500の大病院,教室の御協力を戴き170症例について集計的観察を行つた.なお多少の連絡もれはあるかも知れないが大略は知り得るものと考える.
本集計に資料を提出して下さつた方には47名であるが,このうち比較的多数例を御持の方々は8名であるが,本邦に於いては本手術の歴史の浅いため数百例もの多数症例の経験者は居ない.(表1,2)
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