Japanese
English
綜説
脳嚢胞脳室間造瘻術
Cystoventriculostomy, a new surgical technic
工藤 達之
,
泉 周雄
,
大竹 眞一郞
Tatsuyuki KUDO
,
Chikao IDZUMI
,
Shinichiro OTAKE
pp.367-370
発行日 1954年6月20日
Published Date 1954/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201449
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脳嚢胞又は嚢胞性脳腫瘍の手術に際して,その全剔除乃至部分的切除を行うことが困難であつたり,何等かの危険を伴う場合等には,これを脳室内に開放して両者の間に交通路を造設することは,既に中田によつて発表されており,良好な成績を収めていることが報告されている.我々はかかる症例に対して,単に脳室嚢胞間に瘻孔を作成することにとゞまらず,その瘻孔が将来再び遮断されて病状の再燃を招来するのを予防する意味を含めて,両者の間にビニール管による交通路を設けて内容の持続的排出をはかり,内圧上昇を阻止することを試みた.手術例は5例で,術後最も長いものは3年を経過しているが,一般に良好なる成績を収めることができたので,茲に報告する次第である.
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