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胸部交感神經節一時的及び永續的遮斷が末梢血液像に及ぼす影響
天瀨 文藏
1
,
小川 二郞
1
1元滿洲醫科大學外科學教室
pp.276-280
発行日 1948年7月20日
Published Date 1948/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200344
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緒言
交感神經遮斷は夫れが一時的であつても疾病に好影響を與へてゐる事が認められるので1-4),余等は更に之れが血液像方面からの觀察を意圖して來た。造血機能が自律神經司配を受くる事は周知の所であり,交感神經切除後の血液像に關しても從來幾多の研究業績がみられるが,其の成績は極めて種々雜多で一致してゐない5)。恐らく之れは末梢血液像なるものが種々な條件によつて極めて變動し易く,又交感神經操作自體が既に二次的因子を介入するためと思はれるのであるが,斯くの如き報告者により其の成績の一致をみない事は更に本問題に關しても再檢討を要すべき所であり,就中余等6)が曩に豫報として報告せる如く静脈血の性状にも顯著な影響を及ぼす事實をも知るに至り,尚一層の研究を要すべき事を痛感して茲に系統的研究を施行する事にした。
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