銀海餘滴
保險問答 神經遮斷劑
pp.992
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201672
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神經遮斷劑というのは,神經の末端を麻痺させるもので,これによつて,その神經の作用を遮斷して,ちようど切斷したと同じように,神經からの影響をなくしてしまうものである。
はじめに出たものは,2年半ほど前に交感神經遮斷劑で,バンサイン(Banthine)という名で,アメリカでつくられて賣り出された。主として胃潰瘍や胃酸過多症のような交感神經系の障碍でおこる病氣に,その當時流行の交感神經切除術(メスで切除する方法),の代りにもちいられた。しかしこれらの病氣には効くこともあるが,豫期したほどの効はなかつた。そして血壓降下などの副作用があるので,注意を要する藥ということになつた。
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