増刊号 ERAS時代の周術期管理マニュアル
Ⅳ 術中・術後合併症とその管理
1.消化器系
肝不全
菅原 元
1
,
江畑 智希
1
,
横山 幸浩
1
,
伊神 剛
1
,
水野 隆史
1
,
山口 淳平
1
,
梛野 正人
1
Gen SUGAWARA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科腫瘍外科
pp.226-229
発行日 2014年10月22日
Published Date 2014/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200040
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最近の知見と重要ポイント
□ISGLSは術後肝不全を,術後5日目におけるINRの増加および高ビリルビン血症(いずれも各施設の基準値を超えるもの)と定義し,術後死亡のstrong predictorであるとしている.
□ISGLSは術後肝不全を,Grade A(術後管理に影響なし),Grade B(FFP,利尿薬投与などの非侵襲的術後管理が必要),Grade C(透析,気管内挿管などの侵襲的術後管理が必要)に分類している.
□肝不全に対する特効薬や特異的な治療は存在しないので,肝不全に陥った原因を突き止め,これを除去し,全身管理を行うことが唯一の治療法である.
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