Japanese
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臨床報告
骨髄異形成症候群(MDS)に合併した直腸癌の1例
A case of rectal cancer with myelodysplastic syndrome(MDS)
林 昌俊
1
,
栃井 航也
1
,
小久保 健太郎
1
,
高橋 啓
1
,
松本 光善
1
Masatoshi HAYASHI
1
1岐阜赤十字病院外科
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
直腸癌
Keyword:
骨髄異形成症候群
,
直腸癌
pp.1018-1022
発行日 2014年8月20日
Published Date 2014/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105157
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要旨
症例は70歳,女性.主訴は便潜血陽性.10年前より骨髄異形成症候群(MDS)により近医で経過観察されていた.2011年9月,検診で便潜血を指摘され当院に紹介された.MDSは骨髄生検を施行しRCMD,IPSS-Int1と診断した.入院後も貧血が進行し,注腸検査,下部消化管内視鏡検査を施行したところ直腸RSに半周性2型の直腸癌を認めた.周術期にHLA適合濃厚血小板,濃厚赤血球を輸血し,腹腔鏡下前方切除術,D3郭清を施行した.病理検査ではType 2,24×35 mm,tub2,pMP,stageⅡであった.術後合併症はなく術後11病日に退院した.MDSに合併した大腸癌の報告は稀である.血球減少に対する対策を行うことで,MDSを合併した癌患者に対しても根治手術を行うことができた.MDS患者に対しても腹腔鏡下手術は可能であると考えられた.
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