Japanese
English
症例報告
骨髄異形成症候群に合併したBehçet病の1例
A case of Behçet's disease associated with myelodysplastic syndrome
青柳 哲
1
,
加藤 直子
1
,
菅原 弘士
1
,
黛 真理子
1
,
比嘉 敏夫
2
Satoru AOYAGI
1
,
Naoko KATO
1
,
Hiroshi SUGAWARA
1
,
Mariko MAYUZUMI
1
,
Toshio HIGA
2
1国立札幌病院皮膚科
2札幌北楡病院内科
1Department of Dermatology, National Sapporo Hospital
2Division of Hematology, Sapporo Hokuyu Hospital
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
Behçet病
,
第8番染色体トリソミー
,
HLA B51
Keyword:
骨髄異形成症候群
,
Behçet病
,
第8番染色体トリソミー
,
HLA B51
pp.1035-1038
発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904137
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骨髄異形成症候群(MDS)に合併したBehçet病の1例を報告した.症例は29歳,女性.1996年にMDSを発症した.同時期から口腔内の再発性アフタ,その2年後から外陰部潰瘍の出現を繰り返すようになった.インフルエンザ感染を契機に外陰部潰瘍が悪化し,2000年当科を初診した.第8番染色体のトリソミー,HLA B51陽性を認めた.赤沈亢進を示したが,アフタと外陰部潰瘍以外の皮膚症状,眼症状,副症状は認めずBehçet病の疑い例と診断した.治療はセファランチンと塩酸アゼラスチンの内服,外陰部潰瘍へのプロスタグランディン軟膏の外用を行い,約1か月半で上皮化した.本邦でのMDSとBehçet病との合併例は自験例を含めて12例で,そのうち9例に第8番染色体のトリソミー,4例にHLA B51が認められている.両疾患の病因と強く関連する因子と考えられた.
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