--------------------
あとがき
宮崎 勝
pp.900
発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105137
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
外科手術手技は,近年益々その進歩をたどって様々な展開がみられ,これまで切除が困難であった進行癌や複雑な手術も十分な安全性を確保して行えるようになってきた.そうした高度な手術手技を安全に行い患者さんに術後経過も良く退院してもらえるためには,術後合併症に対しての様々な対応が重要である.高度な手術ほど外科侵襲度も大きく,術後合併症の頻度も高く,かつ重症な合併症も起こりえる.しかし,そのような合併症をいち早く予知あるいは認知し,適切なタイミングで最も適した処置を行っていくことで重篤化を防止することができる.そのためには,外科医療スタッフを含め,多くの医療者のチームワークが極めて大切である.また手術を施行かつ周術期を管理するすべての外科医達が,常に細心の注意を持って患者管理にあたる必要があるのは当然のこととなる.
術後合併症への対処法として,特にInterventional処置が近年その進歩を認め,対応の中心となってきているが,時にSurgicalな処置が最も有効となることもある.そのため消化管領域および肝胆膵外科領域とに分けて,様々な合併症に対してSurgical,あるいはNon-surgicalのどちらの対処をどのような基準で選択していくべきか,多くの症例を経験する施設から述べていただいた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.